上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- / Top↑
 私は、以前に、某MLで相続放棄をした場合にその相続放棄をした者に「相続財産管理人」の費用を予納させるよう家庭裁判所から命じられるようなことを申し上げましたが、そういうことは、一切、ありません。

 たとえ、相続財産に関わるすべて利害関係者が、「管理人」選任の申立てをしなくても、家裁が独自に相続財産を処理します。
 次に、参考として『新版注釈民法(27) 相続(2)』(有斐閣発行)の660から661頁より転記します。

「すなわち、家庭裁判所がその審判をなす場合には、『常に、管理人を選任しなければならないものではなく、問題の場合が相続人不存在の場合に当たり、しかも、管理に値すべき相続財産のあることを認めるのではなければ、その請求を許さないこともできる』(福島166)。管理人選任請求権者としての適確を有しない者の請求とか、相続財産が存在しても管理費用さえも充たしえない程度のものであるとか、その他選任の必要を認めないときは、家庭裁判所は相続財産管理人を選任すべきではなく、請求を却下すべきである。」

 ですから、明らかに相続財産よりも債務が多い場合には、できる限りすみやかに相続放棄の申述(受付)の手続きを取って下さい。
スポンサーサイト
2011.10.28 / Top↑
 某MLで次のような質問がありました。

 被相続人「父」
 相続人は配偶者「母」、子二人「兄」「弟」

 ここで、子二人が相続放棄をして「母」に全財産を相続させました。相続財産には土地が含まれており、土地から上がる賃貸収入がありました。

 相続が終わってしばらくして、「兄」が「母」の相続した土地の賃貸収入を自分の借金の返済に充てている事実が判明した。

「弟」は不公平ではないか、と不満を持っている。

このような弟(依頼人)から、以上のような質問を受ければ、どのように返答すればよいでしょうか?

私なら、依頼人に対して次のように回答します。

依頼人が兄とともに相続放棄をされた理由が、全相続財産を母親の生活費に充てる趣旨でしたら、相続放棄の“撤回”はできませんが、錯誤無効により家庭裁判所に対して相続放棄の無効を申述することができます(民法919条2項、家事審判法9条1項甲25の2)、と回答します。
 
 また、相続の民事訴訟の中でも、もちろん無効を主張することできます。

 次に、依頼人が、兄と共同で母親にすべての相続財産を相続させる合意があった上で相続放棄をしたのなら、「詐欺による相続放棄の取消し」を主張することができます。
 ただし、依頼人が、「兄が母の相続した土地の賃貸収入を自分の借金の返済に充てている事実」を知ったから6か月以内で、かつ、相続の放棄から10年以内である必要があります(民法919条3項)。

 そして、相続放棄の無効または取消しが認められれば、母親と依頼人の二人が、相続時に遡って相続人になりますので、両者で遺産分割の協議が整えばともかく、相続した土地は両者の共有となり、母親か兄に対して賃料の2分の1を請求することができます。
2010.03.10 / Top↑
 相続放棄とは、相続による権利義務を承継しなことです。自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に家庭裁判所のその旨を申述する方法で行います。

 限定承認とは、相続財産の限度においてのみ被相続人の残した債務及び遺贈を支払うことを条件に相続することです。これも相続放棄と同じく、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に家庭裁判所に申述する必要があります。

 ここで、注意すべき点は、「被相続人が死亡した事実を知った時」ではなく、「自己のために相続の開始があったことを知った時」です。

 では、相続後3か月が経過して、相続放棄をしなかった場合に、予期せぬ債務が存在していたことを知った場合はどうでしょうか?

 その場合は、その債務が存在することを知った時から3か月以内に相続放棄ができます。
 ただし、相続時に遡って相続放棄をしたことになりますので、相続財産から自己の債務を返済していたり、生活費に充てた分は返済する必要があります。

 
2008.12.10 / Top↑

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。